限定!今だけのお値段…売り文句の意外な裏側

限定!今だけのお値段…売り文句の意外な裏側

限定!今だけのお値段…売り文句の意外な裏側

「特別にあなただけ」とか「いまだけ特別に」といった、特別待遇を示すセリフには、人は驚くほど弱いもの。

そのひと言が加わるだけで、なんでもない商品が特別のモノに見えてくるから不思議。まさに、モノを買う気にさせる殺し文句と言えるだろう。

買う気をくすぐる特別待遇の決定版とも言えそうな、テレビショッピングの″限定販売″を例にとってみよう。

よく感じのいいお姉さんやオバさまたちが、

「今回は、皆様のご要望にお応えして、○○を限定100点だけ、ご用意いたしました。そして!いまだけ特別に、超豪華な○○をおつけします!」

などと、特別待遇をてんこ盛りにして、商品を手にしたり実際に身につけたりしながら語っている。

画面の前の我々は思わずメモを用意。しかも、「いまから24時間以内にお電話を。先着順で締め切らせていただきます」

なんて言われれば、気持ちが焦る。商品をじっくり確認する前に、思わず受話器に手が……。ところが!

限定100点と言ってはいるか、実際には、200点も300点も、いや限りなくある場合もあるという。

つまり、「限定○○点、○○つき、電話はお早めに」は、売るための戦略にすぎないということ。「限定」の特別感覚で誘い、「○○つき」でお買い得気分を満たし、「電話はお早めに」で焦らせる。

これぞまさにカモを釣る、お手本のようなマニュアルと言えるだろう。

商品が届いて「こんなモノ頼んだつもりはない!」と怒っても、超豪華なはずのオマケが妙なお皿だったりしても、乗せられたのはこちら。クレームもつけにくい。

そうそう、「いまだけお買い得」のバーゲンセールも、「いま、特別キャンペーン中で」とやって来るセールスマンのひと言も、「あなただけに教える特別情報」として届くダイレクトメールも、″特別なもの″に急いで群がりたくなる心理作用をうまく利用した、買わせる戦略であることをお忘れなく。

いちいち乗せられていると、″特別なものビンボー″になりかねないので注意。