会社営業で効果バツグンのセールス術
もちろん、大会社に何台もまとめて売れればベストだが、意外に狙い目なのが、社員数名というごく小規模な個人事務所。しかも、所長が外出がちで、女性事務員が一人か二人で留守番をしているというパターンが理想だという。たとえば弁護士事務所や公認会計事務所などはそのいい例。当の弁護士が外出している時間をわざわざ見はからって訪問する。まずは、女性に好感をもたれそうなさわやかな好青年になりきり、印象をよくしておくのが訪問初日の目的。しつこく売り込まずに、さらりと顔見せ程度で終わらせておく。別の日に、またまた女性だけで留守番していそうな時間帯に訪れる。ここからが裏ワザの見せどころ。今度は手土産持参だ。手土産といっても、大福やシュークリームだし、人数も少ないから、数百円の出費ですむ。しかし、この数百円の手土産が効果てきめん。なにしろ、仕事中におやつが食べられるのだから、女性が喜ばないわけはない。この差し入れのおかげで、歓迎度はグ〜ンとアップ。次回の訪問もやりやすくなる。お茶を出してくれるようになり、おしゃべりもしてくれるようになる。だいたい、ほかに社員が大勢いるわけではないから、留守番の女性事務員も退屈している。セールスマンは、そこをつくわけだ。仕事以外の話でおしゃべりを盛り上げ、親しくなっておく。ときには、お昼どきに訪問し、食事につき合うなんてこともする。ここまできたら、売り込みはほとんど成功したも同然。彼女たちの上司である弁護士や会計士にコピー機を買ってくれるように、口添えしてもらう。女性事務員にしてみれば、自分が買うわけではないし、大福はもらってるしで、気軽に上司に頼んでくれる。上司も、実際にコピー機を使うのは女性事務員だし、コピー機の性能にこだわる職業でもないから、意外にすんなりと了承する。個人事務所相手のセールスは、女性事務員への差し入れが決めワザと言えそう。この裏ワザを使って、8つの会計士事務所が入っているビルの中で、6台のコピー機を買わせるのに成功したセールスマンもいるとか。